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2022.02.14 レモン

レモン・レモン・レモン♪

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レモンやブルーベリー、オリーブなどを地植えで育てている方から

肥料の施肥のタイミングについてご相談をいただきました。

 

 

レモンの苗木を植えてから数か月

実付きのものではなくまだ1メートルにも満たないとのこと。

 

今年は花を咲かすのではなく

葉を育てて樹木自体の成長を促す時期を迎えている苗木のようです。

 

今回はレモンについて深堀してみましょう♪ 

 

1.レモンの施肥について

 

まずは、施肥のタイミングとその目的を表で確認しましょう。

 

施肥のタイミング

施肥の目的

2~3月の間に1回

(桜が咲く前)

 芽出し肥えとして

 春先に芽を動かすために与えます。

6月ごろに1回

 花が咲き、身が付き始めたら

 成長を促進するために与えます。

9月~11月の間に1回

(お彼岸を過ぎたころ)

 翌年に向けて

 葉を育てるために与えます。

 

いずれの場合も、肥料は枝先の下へ4か所穴を掘り

1回分の肥料を分けて埋めてください。

 

しっかりと栄養が行き渡れば

徐々に花や実をつける枝が育つようになりますよ。

 

 

ちなみに、レモンやみかんなどの柑橘類は

他の樹木に比べて肥料を多く使います。

 

一般的な樹木の1.5倍程度の肥料を必要としますが

その分肥料に良く反応してくれます。

 

肥料を与えればしっかりと葉が茂り

実も肥えてくれますので、与え忘れのないようにしてください。

 

肥料が不足すると、枝が出来ないため葉が充実せず

光合成による栄養を作ることができなくなりますし

花や実が付きにくくなります。

 

 

また、苗木の時には根が十分に伸びきっていません。

 

そのため、土が肥えていないと

栄養を吸い込むことが難しくなります。

 

土の中の栄養が足りず、根が深く下に伸びていかないと

土の表面に近い位置で広がるだけになります。

 

すると夏の暑さで土に表面の水分が奪われてしまった時に

脱水症状を起こす原因になり、枯れてしまうこともあります。

 

 

根が土の中に深く伸びる手助けをするためにも

土に栄養分をいきわたらせながら

ミミズなどの微生物が暮らせる環境を作る

醗酵油かすを与えてください。

 

栄養が広く行き渡っているふかふかの土なら

根はどんどんと伸びていきます。

 

また、梅雨時以外は、水枯れにも注意しましょう。

 

雨が降らない季節や、夏の暑い日など

土の表面が乾いているなと思ったら

バケツ1杯の水をたっぷりとかけてあげてください。

 

2.レモンの大敵!虫対策①アゲハチョウから守るには?

 

レモン等の柑橘系を育てていると

必ずやってくるのがアゲハチョウ。

 

キレイだと思ってそのままにしておくと

大変なことになってしまいます。

 

というのも、アゲハチョウはただ休みに来ているわけではなく

新葉に卵を植え付けに来ているのです。

 

 

葉に植え付けられた丸く黄色い卵は

一般的に5日程度で孵化します。

 

アゲハチョウの幼虫は、柑橘系の新葉が大好きで

最初は少しずつ、そして成長に応じて

モリモリと食べるようになります。

 

1匹程度なら簡単に駆除もできますが

複数の幼虫が孵化してしまうと

あっという間に葉が食べられてしまい

せっかくのレモンの木が丸坊主になってしまうことも。

 

 

そんなことにならないよう

アゲハチョウを見かけたら

卵を植え付けてしまっていることを前提に

農薬を噴霧してください。

 

レモンは直接口にするものなので

農薬には抵抗があるという方は

有機栽培農家が使用している

天然成分の殺虫水和剤(住友化学園芸 ゼンターリ)で駆除しましょう。

 

化学成分で駆除するわけではないので

駆除までは時間が少しかかりますが

幼虫による食害はすぐにとまるため被害防止に役立ちます。

 

個体数を増やさないよう予防にもなりますので

一度お試しください。

 

アゲハチョウは一度だけでなく、何度かやってきます。

 

アゲハチョウの産卵時期と新葉が出る時期が重なる6月頃は

定期的に噴霧して、幼虫が小さいうちに駆除しましょう。

 

なお、殺虫水和剤は、青虫や毛虫の類に効果がありますので

オリーブ等の樹木にもご使用いただけます。

 

お手元に一つあるととても便利ですよ。

 

3.レモンの大敵!虫対策②アブラムシから守るには?

 

アゲハチョウの幼虫による食害が気になる6月頃

時期を同じくして現れるのがアブラムシです。

 

新しい葉の先端がモジョモジョと縮れはじめてきたら

アブラムシの仕業を疑いましょう。

 

目に見えないくらいの小ささのアブラムシが

葉の汁を吸ってしまい

せっかくの栄養が取られて

葉先がしおれてしまっている可能性があります。

 

 

一見しただけではアブラムシなんて見当たらない!

と、思われるかもしれません。

 

というのも、大きいアブラムシなら目につくのですが

まだ成長途中の小さいアブラムシを目で見つけるかなり困難。

 

なかなか目につかないのです。

 

そのため、最初は水分や肥料不足を疑う方が多くいらっしゃいます。

 

でも、いくら水や肥料をあげても

アブラムシが原因なら症状は改善されません。

 

まずは、アブラムシの被害を念頭に置いて

オルトランなどの農薬を噴霧して駆除するのが先決。

 

様子がおかしいなと思ったら、すぐに対応しましょう。

 

 

農薬に抵抗のある方は

食器用洗剤や、固形石鹸を水の溶かした石鹸水でも代用ができます。

 

泡が立つ程度に薄めたものをスプレーに入れて

アブラムシがいると思われる葉に吹きかけてください。

 

目に見えないほどの小さなアブラムシでも

粘度のある水分に取り込まれることで

窒息させることができます。

 

牛乳にデンプンを混ぜたものでもOKです。

 

粘度のある牛乳の中にアブラムシを閉じ込め

水分が蒸発して固まることで動きを奪い

死滅させることができます。

 

葉ダニにも効果があるので

気になる方は試してみてくださいね。

 

 

なお、石鹸水や牛乳を使った方法は

アブラムシを駆除することはできますが

虫付きを予防することはできません。

 

虫が付きやすい季節は、樹木を毎日観察して

葉や茎に異変がないかを確認して

早めに被害を防いでくださいね。

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