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2021.09.07 肥料

肥料の与え方

肥料の与え方

 

肥料の与え方についてお話ししていきましょう。

1.肥料を与えるのはいつ?頻度はどのくらい?

今回は、醗酵油かすなどの肥料を与えるタイミングや

頻度についてのお話です。

 

 

肥料は、基本的に植物たちの芽が伸びたり

葉の枚数が増えたりしていく時期に与えるのがベストです。

 

また、醗酵油かすなどの有機肥料の場合

肥料を与えてからだいたい10~20日後くらいが

肥料から栄養素が分解して土に出ていくピークで

20日を過ぎると少しずつ栄養素が少なくなっていきます。

 

そのため、植物が成長する5~7月には

肥料を1カ月~1カ月半に1回の間隔で与えるのがおすすめです。

 

 

とはいえ、肥料をいつあげたか忘れてしまい

次の肥料はいつあげればいいのか分からなくなることもありますよね。

 

そんなときには、次の月にカレンダーをめくったタイミングや

お給料日など月1回、肥料をあげる日を決めておくと

忘れにくくなりますよ。

 

 

次に、真夏の肥料についてお話していきましょう。

 

気温が25℃を超える日が続く真夏は暑すぎるため

植物はあまり栄養を吸収しなくなりますので

夏は意図的に肥料を抑えていくと良いでしょう。

 

具体的には、梅雨明けから

夜でも25℃以上の熱帯夜が続く時期までの間

肥料を与えるのは控えます。

 

 

その後、夜に虫が鳴き始めるぐらい涼しくなってきたお盆時期には

伸びすぎた枝を切り戻すなど、秋の生育のために

肥料を与える準備をします。

 

彼岸花が咲き始めるころになると

樹木はまた新芽を伸ばすため

肥料を与えると良いでしょう。

 

 

ほかにも、醗酵油かすなどの有機質肥料は

種まきや植物を植え付ける前に施しておく

待ち肥えに使用しても効率的です。

 

有機質肥料は土中に入れておくことで

土中の微生物が分解し栄養分が溶け出すため

与えた分だけ土の中に栄養分が貯えられます。

 

 

そのため、春や秋の種まき前の準備として

土に有機質肥料を与えておくことも有効です。

 

 

ただし、バラなど葉の成長を止めて花を付ける植物の場合

花をつける時期のみ肥料を与える必要はありません。

 

春や秋といった蕾の成長期や開花している時期は

体内に貯め込んだ栄養で成長するため

肥料を与えると栄養過多を引き起こします。

 

 

栄養過多は、蕾や花を落としてしまう原因となるため注意が必要です。

 

2.鉢植えと地植えで肥料の与え方は違う?気を付けるポイントは?

 

鉢植えと地植えでは、土の量に圧倒的な差があるため

肥料を与える方法も大きく異なります。

 

 

まず、鉢植えの場合は土の量が限られているため

肥料を与えるとすぐに効果を発揮しますが

水と一緒に栄養分が鉢の外へ流れ出てしまいます。

 

また、少ない土では栄養分が薄まりにくいため

肥料が効きすぎてしまい植物に悪影響が出てしまうことも…。

 

このように、鉢植えの場合は、肥料の適正量の幅が狭いため

土の量を意識し植物の様子を見ながら

少量をこまめに与えていくのがおすすめです。

 

 

一方、庭に直接植えるような地植えの場合は

土がたっぷりで栄養分がほどよく薄められるので安心です。

 

水をあげても栄養分が土の中にとどまるため

ゆっくり長く効果を発揮します。

 

 

とはいえ、鉢植えの場合も、地植えの場合も

肥料が不足することがあります。

 

肥料不足になると植物全体の生育が悪くなってしまいます。

 

なぜなら、栄養不足だと「葉」の光合成がうまく行われなくなり

植物全体の栄養が不足してしまうからです。

 

「葉」は、植物にとって栄養を作り出す工場のような存在で

根から吸収した肥料成分を葉に送って

光合成を行いタンパク質を作ります。

 

光合成で作られたタンパク質は葉緑素となり

葉緑素で葉は緑色になりますが

肥料が不足すると光合成がうまく行われなくなってしまいます。

 

すると、葉緑素が分解して葉の色が薄くなったり

新しい葉が大きく育たなかったり

根も伸びなくなってしまいます。

 

 

反対に、肥料が多すぎても植物はスクスク成長できません。

 

根から取り込んだ栄養が多すぎると植物内のバランスが悪化し

葉が黒っぽくなってしまいます。

 

また、植物内の肥料濃度を下げる防御反応として

肥料を取り込んだ葉を落とすこともあります。

 

植物の成長度合いによって調整力も異なりますが

苗や小さな植物は葉が小さく根も弱いため

必然的に調整力も弱くなっており

肥料の過不足には特に注意を払う必要があります。

 

肥料切れのほかに水切れした場合にも

根がしおれて栄養を吸収できなくなってしまうため

葉が枯れたり新しい葉の成長が悪くなったりするので

水切れにも気を付けましょう。

 

 

ぜひ、植物の様子をチェックしながら

肥料を与える参考にしてくださいね。

3.油かすは庭木や野菜にもOK!一度にあげる量やポイントは?

 

油かすは基本的な肥料なので、庭木や野菜のほか

どんな植物にでも与えることが可能です。

 

 

庭木と野菜について、油かすを一度に与える量や

与え方のポイントをお伝えしますね。

 

庭木に油かすを与える目安は、

地植えの場合、小さな木なら1本当たり100g

大きな木では1本あたり200g~400gです。

 

 

大きな木は肥料となる落ち葉もあるので

それを補う形で与えると良いでしょう。

 

鉢植えは土の量が限られており

肥料の過不足が出やすくなりますので

土の量を意識して少量をこまめに与えていくのがおすすめです。

 

 

野菜に与える場合は、根っこの更新が早いため

プランターでも地植えでも3週間~1カ月に1回

油かすを与えると良いでしょう。

 

65cmプランター(土約10ℓ)で育てている場合は

1回につき30gを株もとから離れたプランターのふちに置きます。

 

地植えにした野菜には、1回あたり1株につき30gの油かすを

株と株の間や葉先の下に与えます。

 

ちなみに、油かす30gは大人の男性が

ギュッと一握りで掴んだ量をおおよその目安にすると良いでしょう。

 

 

なぜ、株もとから離して肥料を与えなければいけないかというと

肥料が濃すぎた場合の悪影響を最小限に抑えるためです。

 

株もとの近くに肥料を与えて悪影響が出てしまうと

根元が傷んで全体が枯れてしまいます。

 

しかし、株もとから離れた場所に置けば

ダメージが先端だけで押さえられます。

 

そこで、葉先の下やプランターのふちなど

株もとから少し離れた場所に肥料を置くと安心です。

 

 

余談になりますが、トマトはナスに比べ

それほど栄養分を吸収できません。

 

そのため、トマトにナスと同様に油かすなどの肥料を与えると

葉っぱばかりが育ってしまい、花付きも悪くなってしまいます。

 

トマトの茎が平たくなっていたり

花がつく部分が反り返っていたり

花が付く部分の先にも葉が出てきた場合は

肥料が効きすぎている合図です。

 

トマトは様子をみながら

油かすを与える量を調節してみましょう。

 

 

最後となりますが、油かすは乾燥している限り品質が保たれます。

 

圧縮袋などの密閉できる容器に入れておけば

かなりの長期保存が可能です。

 

 

 

ぜひ、さまざまな植物を元気に育てるために

上手に活用してみてくださいね。

 

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