創業50年。醗酵油かすを始めとする有機質肥料の製造販売

東商
トップページ > コラム > 肥料を置く位置を間違えた?そんな時は・・・

肥料を置く位置を間違えた?そんな時は・・・

肥料を置く位置を間違えた?そんな時は・・・

 

肥料を置く場所ってどこに置いたら?

と、迷われる事が多いですよね。

 

気にせず置いておいたら

枯れてきちゃった!

と、いうことにならないように

ちょっとしたコツをご紹介させて頂きますね♪

1.茎の周りに肥料を置くのはNG?

 

「なす・とまと・きゅうり肥料」をお使いの方から

肥料の置く位置を間違えてしまったのでは?

と、いうご相談がありました。

 

プランターで育てているキュウリやピーマンの追肥として

鉢のふちに置いていたものの、見た目に変化がないため

新たに茎の周りに新しい肥料を置いて水やりをしたとのこと。

 

その後、パッケージ裏面をみていたら

茎の周りには与えないでください

との記載を見つけて、慌ててご連絡をいただいたそうです。

 

2.肥料は塩!?

 

今回のケースは、茎の周りに一握り程度の量の肥料を

パラパラと蒔いた程度で量も少なく、影響はないのでは?

と、お伝えしましたが、

本来は茎の周りに肥料を置くことは

おすすめできません

 

 

ではなぜ、茎の周りに肥料を置いてはいけないのでしょう?

 

 

 

実は、肥料そのものは栄養成分がギュッと詰まった

非常に濃度の濃い状態。

 

例えるなら、塩の結晶のようなものです。

 

肥料に含まれている濃い栄養成分は

肥料に水が入ることで徐々に溶け出していきます。

 

当然、最初に溶けだした成分は濃度の濃い状態ですが

土の中の水分に徐々に薄められていきます。

 

例えるなら、濃い塩水が薄められて

スポーツドリンクのようになっていくようなもの

 

ここまでくれば、植物は安心して栄養成分を

根から吸い上げられるようになります。

 

 

しかし、茎の周りに置いてしまうと

根までの距離が短いため

土の中で薄まる時間が短く

濃い濃度のまま肥料の栄養成分が

根に届きます。

 

すると、植物は濃いままの栄養成分を何とかして薄めようと

根に蓄えられた水分や体内にある水分をフル活用してしまい

一気に水分が不足し脱水状態に陥ってしまうのです

 

すると、根は枯れて、水分を吸い上げることができなくなります

 

水を吸い上げるポンプの役割を持つ根を失った植物は

カラカラの状態になり、あっというまに枯れてしまいます。

 

 

植物に少し元気がない時など

ついつい茎の近くに肥料を置きたくなりますが

まずは”ぐっ”とこらえて

適切な場所に肥料を入れることが大切です。

 

もし、茎の近くに肥料を置いてしまった場合は

肥料が効き始める前に、早目に取り除けばOK

 

ほとんどの肥料は、1~2日以内に効き始めますので

その前に取り除けば安心です。

 

取り除いた肥料は捨てずに乾燥させれば

肥料の成分が溶け出さないので

また使うことができます。

 

取り除いた肥料は、風通しのいい場所で保管してください。

3.肥料を置く位置はどこがいいの?

 

茎の近くに肥料を置いてはいけない理由は

お分かりいただけましたでしょうか?

 

茎の近くに置くと、肥料の成分が濃いまま吸収されてしまい

枯れてしまう原因になってしまいます。

 

では、肥料を置く位置はどこがいいのでしょうか?

 

 

肥料を置く位置は、元肥追肥で異なります。

 

元肥植え付け前に、追肥生育途中に与えるもの。

 

プランターの場合、元肥は植え付けた苗が肥料を吸えるように

土全体にまぶす全層施肥が主流。

 

地植えの場合は、畝の中央部分に穴を掘って

肥料を混ぜ込んだら根が直接肥料に触れないように土を被せてから

その上に苗を植える植穴施肥が主流です。

 

 

追肥は、根が伸びていく距離に合わせて

段々と外側にいれていくのが基本

 

肥料やけの防止にもなるので、植物にとっても安全な方法です。

 

元肥苗の下や土全体に入れ

その後は追肥根の先端あたりに置いていけばOKです。

 

 

でも、根の先端の位置は土の中にあるので

目に見えないものですよね。

 

そんな時に目安になるのが葉っぱの位置です。

 

葉の成長と根の成長は比例しているので、葉の先端が来ている場所は

根の先端が来ている場所に近くなります

 

追肥をするときには、葉の先端当たりに置くようにすれば、安心です。

 

マルチングをされている方は

ついつい植え穴が開いている茎の近くに肥料を置きがちですが

これはNG

 

株と株の間に施肥用の穴をあけて肥料を入れる

マルチの裾をあげて肥料を入れるようにしましょう。

 

どちらも難しい場合は

液体肥料を植穴から入れる方法もありますよ。

 

 

なお、肥料は一気に与えず、少しずつ与えれば安心です。

 

月一回にまとめて与えるより、2週間に1回細かくあげれば

肥料が濃くなる心配がありません

 

どうしても忘れてしまう方は、ひと月に1回

カレンダーをめくるころに肥料をあげる習慣をつけると安心です。

4.植物が喜ぶ濃さの肥料を届けるには?

 

施肥の際に気を付けたいことは、土と肥料の量のバランスです。

 

どんどん広がりたいという性質を持っているので

それに合わせて、肥料を欲している場所に肥料を置いていきましょう

 

根がある程度深い位置にあれば

溶けだした肥料は土の中にある水分によって薄められて

丁度いい濃度になって届きます

 

 

何らかの理由で根元の先端あたりの土に肥料を置けない場合

根が浅い植物の場合

肥料濃度を薄めた「ぼかし肥料」を使用するのがおすすめです。

 

有機肥料は最初はじわじわ効いていますが

菌や微生物による醗酵と分解が進むと

一時的に一気に濃度が上がるときがあるからです。

 

 

そこで、あらかじめ菌や微生物の醗酵を行っておいた肥料が

「ぼかし肥料」です。

 

すでに菌や微生物による醗酵と分解がひと段落しているので

施肥をした後に肥料濃度が一気に上がる心配もありません

 

さらに。落葉等をかぶせておけば微生物の棲み処にもなり

土の改良も進めてくれます

 

また、肥料が上手に効くので、植物がうまく育ち

味の良し悪しを決めるアミノ酸も豊富になるので味が良くなります。

 

 

ご自身でぼかし肥料を作る場合は

有機肥料を一握り(30g程度)に植木鉢一杯分の土で薄めて

一週間から10日程度置いておきましょう。

 

カビが生え始めて土が熱を持ち始め

醗酵と分解が始まります。

 

ぼかした肥料をすぐに使わない場合は

段ボールや新聞紙の上で乾燥させてから保管すれば

醗酵や分解が止まります。

 

使用する前に水を与えれば復活します。

 

 

ぼかし肥料を作る場所がない方は

「花と野菜のぼかし肥料」がおすすめです。

 

菜種油かすや天然リンカリ肥料など9種類の天然原料を使用

栄養価を高めていますので、植物の成育が一味違います。

 

さらに 栄養の偏りによる欠乏症を予防し、植物を健康に育てます

 

様々な微生物が好む成分が豊富に含まれているので

微生物の種類が偏らず、連作障害の予防にもなります。

 

 

植物の成長や特性に合わせた施肥を心掛けて

成長を見守ってくださいね。

 

 

ページの先頭へ