洋ランに花咲く肥料は使えますか?
1.チッソ(窒素)を補いましょう♪
結論から申し上げれば
洋らんに花咲く肥料はご使用いただけます。
ただし、花咲く肥料には窒素分が入っていないので
チッソ(窒素)成分を補ってあげた方が良いです。
どういう事なのか、詳しく説明させていただきますね。
2.チッソを補う方法
シンビジウムやコチョウランは、花が終わると
葉を育てる成長期に入ります。
葉を育てるためには、チッソ(窒素)という肥料の成分が
必要になります。
しかしご相談いただいた花咲く肥料は
花を咲かせる事に特化させた肥料なので
チッソ成分を抑えてあります。
そのため、成育期に入ったらんのために
花咲く肥料を使用する場合には
チッソ成分が入った液体の肥料『スーパーI』を
一緒に使うなどして、チッソ成分を補ってあげると効果的です。
元々チッソ成分を抑えていない固形の肥料を使用する場合も
『スーパーI』を一緒に使う事で
より成育を良くする事ができますよ。
※洋らんは根の中に水分を保持する力があるため
液体の肥料を濃い濃度で与えてしまうと
場合によっては根が傷み、葉が落ちる原因となってしまう事が
ありますので注意してください。
『スーパーI』は1000倍~3000倍に薄めて与えてあげましょう。
3.肥料の与え方
洋らんへの肥料の施肥は、通常成長期に与えます。
しかし、洋らんは種類によって原産地が違うため
生育温度や開花時期、成長期がそれぞれ違います。
洋らんの種類による肥料を与える時期は
以下のようになります。
【シンビジウム】
花咲く肥料:花が終わった頃(3月頃)~梅雨明けまで
毎月1回与えます。
スーパーI:4月~8月末まで毎週1回与えます。
【デンドロビウム】
花咲く肥料:花が終わった頃(4月中旬頃)~梅雨明けまで
毎月1回与えます。
スーパーI:4月中旬~梅雨明けまで毎月2回与えます。
【コチョウラン】
花咲く肥料:花が終わり、新葉が成長し始めたら
(5月~6月頃)1回だけ与えます。
スーパーI:5月~8月末まで10日に1回ずつ与えます。
※他の肥料を使う場合も、与える時期は同じです。
成長期を過ぎると、今度は花芽が出てくる時期になります。
成長期に与えた肥料の栄養でしっかりとした
株や葉が作られた洋らんは、また見事な花を
咲かせてくれると思いますよ。
洋らんの生育に必要な栄養を知り
それに合わせた肥料を使用する事で
開花がいっそう楽しみになりますね。
ちなみに、肥料の成分にはチッソの他に、
リン酸とカリという成分もあります。
リン酸成分は、花をたくさん咲かせたり
根張りを良くする効果があります。
カリ成分は、洋らんの葉や茎を丈夫に育てる効果があります。
肥料を選ぶときの参考にしてみてくださいね。
4.洋ランに向く肥料のご紹介
<今回紹介した肥料>
〇花咲く肥料
成分値 チッソ:1.5% リン酸:9% カリ:4.5%
葉を作るチッソ成分を抑え、花を咲かせるリン酸と
カリ成分を高めた有機質肥料です。
花芽を作る効果がある天然プロリンや、ビタミン類
核酸など花付きに効果がある栄養が豊富です。
花をたくさん咲かせたい時や
葉ばかり茂って花が咲かない時に使用すると効果的です。
〇有機入り醗酵液肥 スーパーワン
成分値 チッソ:4.5% リン酸:4.5% カリ:3%
液体タイプなので、根や葉から素早く栄養が吸収され
効果が素早く現れます。
アミノ酸、核酸、ビタミンなど多種類の栄養が含まれているので
葉色・花色を良くします。
各種アミノ酸は花付きも良くします。
<東商の洋ラン専用肥料のご紹介>
〇洋らん肥料 1kg・2kg
成分値 チッソ:4% リン酸:7% カリ:2%
花を咲かせるリン酸成分が高い洋らん専用肥料です。
花芽をたくさん付ける天然プロリンを強化しているので
見事な花を咲かせます。
10種類以上の厳選有機質原料を使用した有機質肥料です。
長期間醗酵をさせているので
使用後のカビ、臭いの発生が軽減されています。
〇洋ランの肥料 500g
成分値 チッソ:4% リン酸:6% カリ:2%
保存に便利なチャック付き袋に入った小袋タイプです。
低臭でカビにくいため、室内でも使用できます。
花芽をたっぷり付ける骨粉を配合しています。
醗酵済み原料なので、洋ランの根を傷めにくいです。
洋ランの種類も多く、肥料の種類も多いので
どうしたら良いか、悩んでしまいますね。
環境によっても”合う合わない”があるので
色々と試して自分の環境に合うお気に入りの肥料を
見つけられると良いですね ♪