大菊の花が咲いた後ってどうするの?
11月頃になると各地で開催される
菊花展や菊まつり
丹精込めて育てられた菊を見ると
ため息が出ますね・・・。
なかでも大菊の花の大きさ、色彩の美しさ
数咲の仕立ての技には圧倒されます。
そんな菊の花を見ていて
「花が終わった後の菊はどうするのだろう?」
と疑問がわいてきました。
少し調べてみると
大菊は花が咲いたら終わりではなく
来年育てるための「さし芽」を作るために
栽培を続けるようです。
良いさし芽を作るためには花後の管理が大切!
肥料を与えて大切に育てたいですね。
今回は、大菊が咲いた後のコツや肥料について
お話させていただきますね。
1.大菊の種類を知ろう!
大菊とは、花の直径が18cm以上のもので
花の形によって
厚物(あつもの):厚物、厚走り、大掴み
管物(くだもの):太管、間管、細管
広物(ひろもの):一文字(いちもんじ)
美濃菊(みのぎく)
に分けられます。
大菊の仕立て方には
3本仕立て、1本仕立て、7本仕立て
ダルマ作り、福助作りなどがあります。
大菊で最も一般的な「3本仕立て」は
1本の苗を摘心して3本の枝を伸ばし
それぞれの枝に1輪ずつ咲かせる仕立て方です。
3つの花を同じ大きさに揃えて
同時に咲かせるように育てます。
仕立て方や育て方のポイントを知ってから
菊花展などで実物を見ると
より出展されている菊の素晴らしさに気づき
菊を見る目が変わってきますね ♪
2.大菊の花後は翌年に向けての栽培の始まり
菊は一般的に11月頃に花を咲かせます。
菊は宿根草のため
冬になると地上部の茎や葉は枯れてしまいますが
来年も花を咲かせるために生育し続けています。
晩秋から初冬にかけては
「冬至芽(とうじめ)」と呼ばれる芽が出てきます。
大菊作りでは、この冬至芽を育てて
冬至芽から出てきたわき芽を
翌年育てる菊のさし芽として利用します。
「花が終わった後の菊はどうするのだろう?」
と、疑問でしたが
大菊作りには1年で終わりではなく
毎年のサイクルがあり
この秋には、翌年に向けての栽培が
スタートするのですね ♪
3.「冬至芽」を育てるための肥料って?
冬至芽から良いさし芽を採るためには
花が終わった後に肥料を与えて
冬至芽を育てることが大切です。
花が咲き終わった菊は
まず花を切り取ってから肥料を与えましょう。
その後、寒さが増して葉が傷んできたら
冬至芽を出しやすくするために茎を切り戻します。
菊は寒さが増すと一旦休眠状態になりますが
年が明けると休眠から目覚めて
再び芽が動き出します。
芽が動き始めたら、再び肥料を与えましょう。
芽が動き始める時期は
鉢の置き場所や地域などによって異なりますので
地域の菊花会などで育てているプロの方に
聞いてみるといいですね。
<開花後の菊に肥料を与える時期>
〇花後に花を切り取った後
〇翌春に芽が動き始めた頃
4.大菊におすすめの肥料
完熟・乾燥肥料
大菊のじまん
<肥料の与え方>
晴れた日に、鉢のスミに肥料を与えます。
肥料の上に土をかけると、肥料の効果が高まります。
肥料を与えたら十分に水やりをします。
<使用量目安>
9号鉢(直径27cm)に15g
「大菊のじまん」の特長
菊花会の方に肥料に配合して欲しい成分を
伺いながら開発し、実際に作った肥料を
試していただき、お墨付きをいただいた肥料です。
肥料を与えられる期間が限られており
早く大きくしたい菊の栽培ために
速効性成分にこだわり
肥料の形状も顆粒状にしています。
大きな花を咲かせる5種類以上のリン酸成分
太い茎を育てる4種類以上のチッソ成分
厚い葉が育つ各種アミノ酸やマグネシウム
が、配合されています。
※「大菊のじまん」は、キク科の小菊や
ポットマムなどにも使えます♪
5.菊作りの冬の管理と菊の魅力
冬の菊は地上部が枯れていても生育しているので
“鉢土の表面が乾いたら水を与える”
を目安に水やりを行ない
置き場所は
”なるべく風の当たらない日の当たる場所に置く”
と、良いそうです。
菊は多年草なので
一度植えたら毎年楽しむことができます。
自分で育てる難しさと楽しさを
毎年味わえることが
大菊作りの魅力なのですね。