牛ふんについて

INDEX
1.使用するために、再度発酵はしなくて良いでしょうか?

牛舎では、牛舎の敷き材として
おが粉や樹皮を使用します。
牛舎でふんをある程度吸着したところで
共同たい肥センターに集められます。
ここで数か月間、堆積・醗酵を繰り返し
乾燥させたものが、東商の「牛ふん」堆肥となります。
安価な牛ふんはこの醗酵と乾燥が不足している場合があります。
未醗酵の牛ふんは、土の中でガスを出し、植物の根を傷めてしまうので
牛ふんは醗酵済みの牛ふんを使いましょう。
2.牛ふんに使用されるおが粉って?

おが粉は製材所で木を成形する際に発生する
のこぎり屑・かんな屑です。
また、おが粉として樹皮の一部も使用されています。
おが粉はそういった資源の再利用で作られている資材ですので
土に返してあげることで資源の循環が図られますね。
3.牛ふんの主要な成分の含有量について

4.葉菜類や果実類や根菜類では同量で使用しても良いですか。

使用量は作物の種類によって調整をします。
下記にそれぞれの濃度の違いによる野菜の種類を記載しました。
【5~10%】
(トマト)、エダマメ、サヤエンドウ
ソラマメ、ひまわり、コスモス
スイトピー、人参
※トマトにおいてはクロピラリド(アメリカの干し草由来の除草剤)
の影響が出やすいため、牛ふんのご利用はおすすめできません。
【10%】
ナス、メロン、ラッカセイ
パセリ、オクラ、ニガウリ、馬鈴薯
【10~15%】
アブラナ科(キャベツ、ブロッコリー、カブなど)
ユリ科、シソ科、ヒルガオ科、バラ科
※容器栽培では、土20Lに牛ふん堆肥1Lを入れると
5%の添加量です。
※菜園では、1メートル×1メートル(1㎡)に
牛ふん堆肥を5L混ぜると
5%の添加量となります。
5.炭素窒素比(C/N比)はどういうものでしょうか。

有機質の肥料や資材には
繊維分など、炭素(C)の部分と
たん白質など窒素(N)の多い部分を含んでいます。
有機物を土壌に混合すると
微生物が分解を始めます。
植物に必要な窒素・りん酸・カリの一部は
微生物が増えるための栄養に取られてしまいます。
このため植物が一時的に
窒素が不足する状態になります。
不足の状態にならないように
堆肥中の炭素と窒素の割合を調べて
その比率を表示しています。
例えば、バークたい肥では
C/N比は32(窒素1に対して炭素が32の割合で存在する)なので
窒素が少なめで不足することがあります。
樹木など成育がゆっくりなものは
窒素不足の影響が小さいのですが
野菜栽培では葉や茎の生育が悪くなり
野菜の収穫量が減ったり
実が付きにくくなるので注意が必要です。
東商の牛ふん堆肥は、C/Nは23ですが
前述のように元肥と合わせて調整すれば
窒素不足の心配はありません。
牛ふんは基本的には土の中の微生物の餌となり
また、化学肥料にはない成分を補給してくれるので
土がふかふかになり野菜や花が良く育ちます。
牛さんが作ってくれた牛ふんを上手に使って
美味しい野菜や甘い果実、素敵な花を咲かせてくださいね。