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なすトマトきゅうり♪ 肥料は沢山与えた方が良いの?

なすトマトきゅうり♪ 肥料は沢山与えた方が良いの?

 

なす・トマト・きゅうり・ピーマンなどの夏野菜は

育てやすく、特にトマトは人気のある野菜ですね。

 

今回はそんなトマトの肥料についてのご相談から

”おまけ”でなすについてもお話を進めていきましょう。

 

 

 

 

1.色々な肥料を使いたい! でも大丈夫?

 

お客様から、トマトに「油かす」や「牛ふん」

「なすとまときゅうりの肥料」など

いろいろな種類の肥料を与えてみたいとのお話を頂きました。

 

夏野菜はその生育や美味しい実をつけるために肥料を必要とします。

 

ただし、肥料をたくさん与えすぎる

アブラムシなどの昆虫が来たり

病気にかかりやすくなったりするので注意が必要です。

 

土の中の有効菌を爆発的に増やす!

ふかふかの土作りに必須アイテム!

 

2.トマト栽培にはたっぷりの土が必要

 

こちらのお客様に

「植え付けする鉢はどのくらいですか?」

と、伺うと

「大体手の平1つぶんくらいの大きさだよ。」

と、お話しいただきました。

 

推測するに6号鉢くらいの大きさと見受けられます。

 

夏野菜の生育には肥料も必要ですが

土が多い方が根の張りが良くなり、育ちが良くなります

 

ミニトマトを一般家庭で育てるには

6号鉢では土の量が少ないため根を張ることが難しく

これからミニトマトが生長して背丈も大きくなり

実も実ってくると、鉢の中一杯に根が回ってしまい

(根詰まり:その後の生育が悪くなります。)

 

土の量が少ないと土も乾きやすくなってしまうので

水やりが大変になってしまいます。

 

 

最低でも10号鉢(上部直径が30cm位)以上の

大きさの鉢を用意し、たっぷりの土で育てましょう

 

 

3.古い土を再生し植え付けたトマト

 

また、このお客様は他の植物を育てた植木鉢に使っていた古い土を

ふるいで粉やごみを取り除き

これに有機石灰を加えて混ぜて1週間ほど置いておき

それから油かすの中粒を56個入れたそうです。

 

 

そして、この方はミニトマトを

すでに植え付けてしまったご様子。

 

今からでは肥料も混ざってしまっており

取り除くのが困難なため

ミニトマトの苗を他の大きな鉢に植え替える方が

今後の生長が良くなると思います。

 

ただ、苗が大きくなると

植え替えるのはなかなか大変ですね。

 

そんな時は、鉢の土の上に増し土をしましょう。

 

少し増し土をしてあげることで

根が伸びる所ができ肥料の害を少し避けることができます。

 

 

※過繁茂について

 肥料が効きすぎると葉ばかり茂って

花が付きにくくなくなることがあります。

そういった過繁茂の状態を軽減するには

1段目の花の下の葉をすべて切り落とすことで

改善されることがあります。

 

ただし、葉を切り落とすと苗に負担をかけます。

花の3段目以上まで葉が茂ってから行いましょう。

 

4.トマトに牛ふん堆肥は注意!

 

また、このお客様は牛ふん堆肥をご使用になりたいとのこと。

 

牛ふん堆肥には牛の餌となる牧草に

「クロピラリド」という農薬(除草剤)が

残っていることがあり

その残留農薬が牛ふんの中に含まれているので

トマト・ナス・豆類に使用すると

生育障害が出ることがあります。

 

 

バラなどには使用しても影響はあまりありませんが

トマトなどへの使用は控えましょう。

 

 

5.複数の肥料の使い方

 

肥料を与える時は、もともとの土の量がやはり少ないので

「油かす」や「なすとまときゅうりの肥料」を併用して使うならば

各々半分ずつ使用します。

 

植物は話ができないので、肥料が足りているのかよくわかりませんが

トマトの場合、茎の太さが上の方に行くに従って

細くなっている場合(鉛筆の太さよりも細い場合)には肥料不足

葉が内側に丸まっている場合は肥料が多すぎると判断できます。

(丁度よいと茎がまっすぐのびていきます。)

 

肥料が効いてくると脇芽が出やすくなり

背がどんどん大きくなっていきますよ。

 

トマトは、基本は葉が3枚出て花が咲きます。

 

葉が丸まって、肥料が多いなと思ったら

土の上に置いた肥料をどけて頂き様子を見ましょう。

(小さい粒の肥料の時は、土ごと取り除きましょう。

ただ、取り除かなくてもだんだんと肥料効果が薄れてきます。

あまり影響がない時は、そのままでも大丈夫です。)

 

トマトの肥料を与える時期は

一番果が実った時と五番目の花が咲いた時に与えます。

 

夏野菜の定番肥料

 

6.ミニトマトの二股栽培(二本仕立て)について

 

こちらのお客様は、ミニトマトの二股栽培(二本仕立て)を

なさっていらっしゃいました。

 

二股栽培とは、ミニトマトの最初の花の下から出る脇芽を伸ばして

主枝を2本にして育てる育て方です。

 

主枝が2本になることで収穫量が増えたり

トマトの皮が薄くなるなどのメリットがあります。

 

 

二股栽培の場合、普通に育てるよりも肥料や水を必要とします。

 

ただ、肥料を与えすぎると土の中の肥料濃度が濃くなり

浸透圧の関係で根がその栄養を吸い上げることが

できなくなってしまうことがあります。

 

肥料は足りなければ足すことができますが

多すぎた場合、引き算ができません。

 

様子を見ながら少なめに回数を増やす方が失敗がありません

 

 

また、失敗して沢山肥料を置いてしまった場合は

すぐに肥料を取り除き乾燥させればまた使うことができます。
(中粒以上の大きい粒の肥料の場合)

 

7.おまけ~なすについて

 

次になすの肥料の与え方についてもお話ししましょう。

 

なすは最初の花が咲いたばかりの時は

花がまだ受粉していないので

最初の実が太り始めてから肥料を与えていきましょう

 

なすは三本仕立てにすると

葉が重なり合うことが少なくなり良く育ちます。

 

なすの苗がまだ大きくなってないときに

最初の花の実が大きくなると苗の負担となり

その後の生長が悪くなるので

できれば最初の実は取ってあげた方が良いです。

 

農家さんでは、まだ寒い時期からなすを植えるので

最初の実は特に固くなり

「石なす」と呼んで実が小さいうちに取り除くようです。

(漬物にすると良いようですよ♪ )

 

なすの堆肥もできれば牛ふんはやめて

腐葉土などを混ぜてあげた方が障害も出にくくよく育ちます。

腐葉土堆肥

 

 

8.まとめ

 

今回は、なすとトマトの肥料の与え方について

お話してみました。

 

・肥料は与えすぎない。

・量よりも回数を増やしていく。

・トマト・なすなどには、牛ふんの使用は避ける

 

などのポイントを押さえて

おいしい夏野菜の収穫ができると良いですね。

 

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