黒松への肥料の与え方
お庭で黒松を育てていらっしゃるお客様から
『醗酵油かす・大粒』を与える量について教えていただきたい
と、お問い合わせをいただきました。
樹高が5mを超え、植えてから30年以上は経つ黒松。
『醗酵油かす・大粒』の袋の裏面に書かれている肥料の使用量を見ると
低木(高さ1m未満)には100g
高木(高さ1m以上)には200g
と、書かれています。
「高さ1mに対して200gなら、高さ5mの場合は1kgを与えれば良いでしょうか?」
さて、みなさんはどのようにお考えになりますか?
今回は黒松などの植木に対する肥料の与え方について
お話していきましょう。
INDEX
1.植木などへの肥料を与える量って?
肥料の使用量は、木の高さではなく
木の根が広がっている土地の面積を基準として考えます。
木の根が広がっている面積とは、枝先から枝先の下の範囲です。
面積1㎡に対して肥料は約100gを与えます。
例えば、枝先の下の範囲が直径約3mでしたら
肥料を与える部分の面積は約7㎡と考えられますので
通常でしたら肥料の使用量は約700gとなります。
ただ、庭木のように大きな木の場合
根元には肥料を吸収する根がありません。
そのため規定量の半分(350g)を与えるようにしましょう。
2.黒松に与える肥料の場所って?~輪状施肥
肥料を与える場所は、枝先の下あたりが適しています。
木の幹を中心として、枝先の下あたりに
輪っかになるように肥料を与える『輪状施肥(りんじょうせひ)』は
木にバランス良く栄養を与えられます。
土を少し掘って肥料を埋めてあげると
肥料効果が高まります。
土を掘るのが大変な場合は、肥料の上に土をかけるだけでも
効果が高まりますよ。
3.黒松に与える肥料の場所って?~壺肥・溝肥
輪状に肥料を与えるのが大変な場合は
枝先の下に4か所くらいに分けて穴を掘り
その中に肥料を埋める『壺肥(つぼひ)』という方法もあります。
『壺肥(つぼひ)』の方法で肥料を与える場合は
毎回同じ場所に穴を掘って与えるのではなく
ずらして与えるようにすると
木にバランスよく栄養を与えられます。
ちなみに、垣根になっている樹木では
輪状に肥料を与えづらいので
垣根に沿って左右両側に溝を掘り肥料を与えると効果的です。
溝に肥料を入れたらその上に掘り上げた土をかぶせます。
この方法を『溝肥』と呼びます。
4.高齢樹は東商の「醗酵油かす」で土を改善しよう♪
松は樹齢30~40年になると、新しい根を出す力が弱ってきて
一気に傷んでしまう事があるそうです。
その原因は、新しい根が伸びようとする付近の土が
“水が通りづらい”
“乾きやすい”
“固くなる”
などの状態になっているからだと考えられます。
この状態を改善するには、土の中の微生物を増やし
土を柔らかくしてあげる必要があります。
この働きをしてくれるのは
土の微生物(バクテリア、放線菌、糸状菌)や微細な生物です。
有機質肥料、特に東商の「醗酵油かす」には
土の中の微生物が好むエサとなる栄養が豊富に含まれているので
微生物が増え、土をふかふかに改良してくれます。
松が新しい根を伸ばそうとしている場所は
ちょうど枝先の下あたりになります。
その場所に、東商の「醗酵油かす」を与えてあげると
肥料が良く効きますよ♪
5.原料の多さが東商の「醗酵油かす」の良いところ♪
6.自然の仕組みに合った東商の「醗酵油かす」
お庭で数十年も育ってゆく樹木の肥料には
自然の仕組みを再現することが大切と気付かされます。
『最近、芽の吹きが悪いな』と感じたら
土の表面を確認してみましょう。
小さな虫や植物が生えていますか。
大きな木が落とす葉は、土作りの始まりです。
もし、ぱさぱさした土になっていたら
まずは保湿効果がある腐葉土と東商の「醗酵油かす」で
微生物たちのすみかを増やすお手伝いを始めましょう。
腐葉土は肥料を与えた上に敷きます。
7.東商の「醗酵油かす」を与える時期
醗酵油かすを与える時期は、
寒肥・芽出し肥として2月~3月に1回と、
盛夏が過ぎ再び成育を始める秋頃に1回です。
庭植えの松は少ない肥料で育ちますので
上記の時期に肥料を与えると効果的です。
今年も黒松の芽吹きの時期が楽しみですね♪
最後に、元気のない松には、夏場の乾燥対策も重要です。
夏場に土が乾燥すると根が傷んでしまいますので
梅雨明け後は、土が乾かないように散水も行なうと良いですよ。
育てるのが難しいと思う黒松も
ちょっとしたコツで元気に育ってくれます。
イキイキした黒松が元気に育つと良いですね♪