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健康的な土を作る肥料と植物を元気に育てる肥料とは?

健康的な土を作る肥料と植物を元気に育てる肥料とは?

 

先日、「天然原料100%の野菜の石灰」をご購入のお客様から

植え付けた野菜の苗が大きくならないとのお問合せをいただきました。

 

 

 

 

詳しくお話を聞いてみると、「天然原料100%の野菜の石灰」を土に入れれば

苗は元気に育つと思い、その他の肥料は使われていないとのこと。

 

ホームセンターなどの園芸コーナーでは、石灰は肥料コーナーに置かれているので

これ一つあれば大丈夫と思われてしまうのも無理はありません。

 

 

肥料には、大きく分けて

 

 

①土を育てて土壌環境を整える肥料

 

②植物の栄養となって成長を助ける肥料

 

 

の2つがあります。

 

 

今回の「天然原料100%の野菜の石灰」は①になります。

 

雨が多い日本では、畑の土壌が酸性に傾きがちですが

多くの植物が良く育つのは弱酸性の土。

 

アルカリ性の性質をもつ石灰で、中和することが必要になります。

さらに、おいしい野菜が育つ健康な土を作るために

4種類の天然素材を追加してバランスよくブレンドしたのが

「天然原料100%の野菜の石灰」です。

 

 

①の肥料は土を健康に育てることはできるのですが

植物そのものを育てる栄養には物足りないため

②の肥料を追加することが必要となります。

 

ただし、根が肥料を必要としない夏の暑い時期や

秋に植え付けるアスパラなどは冬の間は肥料を必要としませんので

肥料の追加は不要です。芽出しの季節が来たら、追肥するようにします。

 

 

今回のご相談者の方は、植え付けから2週間程度経過しているとのことでしたので

速効性のあるチッソ・リン酸・カリがバランスよく含まれている配合肥料を一握り分

植え付けた株の周りにまいて頂くことのおすすめしました。

 

 

 

 

肥料をまく位置は、株元から手を広げた指先のあたり。

 

円を描くように蒔きます。株の根元にはまきません。

 

 

何故、根元に肥料をまいてはいけないのでしょうか?

 

 

1.株から離れて肥料をまく理由とは?

 

園芸の本や、肥料の袋を見ると、追肥などで肥料を土の上にまく際

株から少し離れた場所に肥料をまくように書かれていますよね。

 

下部に近い方が直ぐ栄養が届いて効くような感じがしますが

なぜ、離れた場所にまくのでしょうか?

 

 

実は、植物にとっての肥料は、人間が生きるうえで欠かせない

塩の様なもの。

 

でも、私たちは直接 塩を舐めることはあまりありませんよね?

 

植物も同じで、株の近くに肥料があると

栄養が濃すぎて負担になってしまい、いずれしおれてしまいます。

 

そのため、株から離れたところにまき

水と土でゆっくりと薄められた丁度よい濃さの栄養を

吸えるようにします。

 

ですので、追肥の場合も、一握り分の肥料を苗の枝先の

下当たりにまき、その後は成育の様子を観察していきます。

 

 

肥料をまいた後は、土をかけておけば

雨が降っても肥料が流されてしまう心配がありません。

 

万が一、肥料が濃すぎて葉に元気がなくなったら

肥料を取り除いてくださいね。

 

 

これは別の方のお話ですが

「畑を開墾されたばかりの方が待ち肥で肥料を入れたものの

野菜が枯れてしまった」

と、ご相談をいただいたことがあります。

 

開墾した畑は、表層の土を削ってつくられたとのことでした。

 

今回のケースは、栄養を持っていた表層の土がなくなることで

土全体の栄養が不足していたと考えられます。

 

そのため、新しい表層部分の土に元肥を入れておく必要があるのですが

待ち肥をしたことで十分に補えると思い

元肥を入れずに植え付けしてしまったとのこと。

 

その結果、根を伸ばすために必要な栄養=肥料が足りておらず

待ち肥に辿り着く前に枯れてしまったということがわかりました。

 

このような場合は、苗に元気がないと感じた時点で

追肥をまく事で挽回できることがあります。 

 

 

野菜の追肥にまきやすい

小粒タイプの有機肥料

 

 

肥料は、植物が必要とする栄養を与えるために欠かせないもの。

 

育てる植物によってタイミングや量は異なりますが

まき方のコツを覚えると、植物を育てる事がもっと楽しくなりますよ。

 

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