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2021.10.19 洋ラン

洋らんについてまとめてみました♪

洋らんについてまとめてみました♪

 

開花期も長く、花も美しい洋らんは、実は育てやすい植物です。

ちょっとしたコツをつかんで、毎年花を咲かせて楽しみましょう♪

 

1.洋らんの肥料の選び方

 

東商の「洋ラン肥料」や「超醗酵油かす おまかせ」といった

有機肥料を使って、洋ランを育てている方も多いと思います。

 

しかし

「どの肥料を使えばいいのか分からない」

と、迷ってしまう方もいるのではないでしょうか?

 

まずは、洋ランの肥料の選び方について

説明していきたいと思います。

 

 

日本でも育てやすくもっともポピュラーな洋ランと言われる

シンビジウムの肥料選びについてお話しましょう。

 

そもそも、シンビジウムは

油かすと骨粉を1:1で配合した有機肥料で

育てられてきました。

 

この配合をベースにアレンジされているのが「洋ラン肥料」で

シンビジウムを育てるのに最適な有機質肥料となっており

カリの成分を抑えているためクンシランにも使用できます。

 

「洋ラン肥料」は有機質肥料のため

ニオイがあり、カビてしまうこともありますが

土中の微生物を増加させるなどの有機効果が高く

じっくり長く効果を発揮してくれる肥料です。

 

 

一方、「超醗酵油かす おまかせ」は

カビないところまで醗酵をすすめており

土中の微生物を増やすといった有機的な効果は

「洋ラン肥料」に比べ少ないため

おだやかな効き目となっています。

 

そのため、胡蝶蘭やデンドロビウムといった

小型のランには「超醗酵油かす おまかせ」が向いています。

 

「超醗酵油かす おまかせ」は

ニオイも気になりませんので

キッチンガーデンやベランダなどの

プランターで育てている植物にもピッタリです。

 

 

また、シンビジウムなどの大型のランも

胡蝶蘭やデンドロビウムといった小型のランも

両方のタイプを育てている場合には

「超醗酵油かす おまかせ」が、場所を選ばずに利用できるので

おすすめです。

 

もちろん、ニオイやカビがあまり気にならないなら

小型のランにも「洋ラン肥料」を使っていただけます。

 

 

ところで、洋ランは肥料を与える期間が短く

暑くなったら肥料を取り除かなければなりません。

 

しかし、取り除いた有機肥料には

まだまだ栄養がたっぷり含まれていますので

そのまま捨ててしまうのはもったいないですよね。

 

 

そこで、「洋ラン肥料」や「超醗酵油かす おまかせ」は

洋ランから取り外したあとにも

野菜の肥料や土づくりに利用するのがおすすめです。

 

また、効き方が弱いため、ぼかし肥料として加えることもできます。

 

キャベツなどの野菜に与えると

苦くならず味が良くなりますので

ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

2.洋らんのバルブとは?役割は?

 

洋ランを育てていると、膨らんだ茎のようなものや

球根のような部分があるのに気が付くと思います。

 

これは洋ランに限らず多くのラン全体に共通する器官で

「バルブ」という栄養や水分をため込むための貯蔵タンクです。

 

 

洋ランなどランの仲間は

根っこから得た栄養と水分のほかにも

この「バルブ」に貯めた栄養や水分を使い成長します。

 

 

バルブには、葉が付いているバルブ

緑色だけど葉はついていないバルブ

茶色くなったバルブの3種類があります。

 

3つのバルブの特徴や違いは以下の通りです。

 

 

新芽の葉っぱが付いているバルブ

 葉で栄養を作っており、いわば工場のような役割です。

リードバルブ」と呼ばれています。

 

葉が付いていない緑色のバルブ

 「グリーンバルブ」と呼ばれ、使いやすい状態で

 栄養をため込んでいるバルブです。

 

茶色のバルブ

 緊急事態に使うための栄養を貯めており

 「バックバルブ」と呼ばれています。

 

グリーンバルブとバックバルブの役割は

だいたい同じですが、グリーンバルブのほうが

栄養をたっぷりため込んでおり重要です。

 

そのため、植え替えの際には

グリーンバルブもバックバルブも残すようにします。

 

そうすれば、植え替えなどで根っこが傷ついてしまっても

バルブから栄養を得ることが可能です。

 

 

洋ランをはじめバルブを持つランの仲間は

バルブの栄養を使わなければいけなくなると

まず茶色のバックバルブの栄養を使い切ります。

 

栄養を使い切りシワシワでスカスカになってしまった

バックバルブは取ってしまっても大丈夫ですが

小さくなり根っこに隠れてしまうなど目立たなくなりますので

にならなければそのままにしていても構いませんよ。

 

バルブは洋ランを含むラン特有の器官で

栄養の貯蔵タンクという重要な役割を持っています。

 

ランの種類によって形もさまざまで

花だけではなくバルブの形を楽しむ愛好家の方も多いようです。

 

ランを栽培する際は、ぜひバルブにも注目してみてくださいね。

 

3.洋ランに肥料を与えるコツ①~シンビジウム(大型のラン)編~

 

洋ランは、シンビジウムといった大型のランから

胡蝶蘭やデンドロビウムといった小型のランまで

実に種類が豊富です。

 

 

まずは、シンビジウムなど大型の洋ランにしぼって

肥料を与えるコツをお伝えしていきますね。

 

 

まず、八重桜が満開になったころから

シンビジウムは外に出して、日光にしっかり当てましょう。

 

そして、5月ぐらいになったら

東商の「洋ラン肥料」を5~6粒、一度に与えます。

 

その後、1か月ほど間をあけ1回目と同様に肥料を施します。

 

夏までに2回ほど肥料をあげると良いでしょう。

 

 

次に、梅雨が明けて気温が25度を超えるようになってきたら

肥料は全て取り除きます。

 

同時に、真夏の直射日光による葉焼けを防止するために

日陰に移しておきましょう。

 

気温が高くなる真夏には、多くの植物と同様

シンビジウムも生育をストップするため

水も肥料もほとんど吸わなくなります。

 

なお、シンビジウムの花を咲かせるためには

葉が充実していることが欠かせません。

 

花芽分化するためには、

春から新芽が8枚以上生えていることが必要です。

 

植え替えが遅くなったときなど

9月になっても葉の生え方が足りない場合には、

週1回水やりを兼ねて液体肥料をあげると葉が育ち

花付きが良くなりますよ。

 

ちなみに、シンビジウムは地面から直接生えている大型のランで

多くの肥料が必要です。

 

本来、ジャングルの出口のような

明るい湿地のミズゴケの上に自生しています。

 

 

たくさんの水を吸い上げるのに加えて

根も肥料に対して強く

肥料と水の量を調整する力があるので

一度に多くの肥料を与えても大丈夫です。

 

しかし、たくさんの日差しが必要なうえ

肥料などの栄養が足りないと葉が細くなってしまいますので

霜がおりなくなるぐらい温かくなったら外に出して

肥料をあげるようにしましょう。

 

 

なお、シンビジウムの花を咲かせるためには

「芽かき」も重要になってきます。

 

後で「芽かき」についてお話ししますね♪

 

4.洋ランに肥料を与えるコツ②~小型のラン(デンドロビウム・胡蝶蘭など)編~

 

 

さて、デンドロビウムや胡蝶蘭などといった

小型のランに肥料を与えるコツを解説していきましょう。

 

 

胡蝶蘭やデンドロビウムなどの小型のランは

場所に違いはありますが

木や岩などに根っこで貼りついて生えている着生植物です。

 

根を水が垂れていく方向に沿って伸ばし

木の幹などに着生するのと同時に水分と栄養分を得ています。

 

そのため、株自体が小さく水や肥料の吸い方が

穏やかなのが特徴です。

 

 

肥料を与えるのは葉を大きく育てることが目的なので

そもそも株が小さく葉が少ない小型のランに

多くの肥料は必要ありません。

 

そのため、小型のランに肥料を与えるのは、ほんの少し。

 

 

5月ぐらいに東商の「洋ラン肥料」を一粒あげて

2週間後にもう一粒与えます。

 

なお、「洋ラン肥料」は有機タイプなので

カビや臭いが気になる方は

カビなくなるほど醗酵をすすめている

「超醗酵油かす おまかせ中粒」をおすすめしています。

 

 

肥料を与えた後、2か月ほど間をあけ

葉の育ち具合をチェックします。

 

葉の育ち具合を判断するには

今まで生えていた葉に加えて

春から2枚ほど葉が増えているかどうかを

目安にすると良いでしょう。

 

 

もし、夏になっても葉の枚数が増えず

十分に育っていなければ

秋になってから肥料を1粒追加します。

 

 

また、液体肥料は栄養の調整がしやすいので

液体肥料をまくことも効果的です。

 

液体肥料を足したい場合は

2000倍にうすめた液体肥料を水やりを兼ねて与えます。

 

 

ただし、葉が2枚以上増えているなら

株の中に充分栄養が蓄えられているため

もう、水だけで大丈夫ですよ。

 

 

小さなランに肥料を多く与えすぎると

花付きが悪くなってしまうため

葉の育ち具合をしっかり観察しながら

肥料をあげましょう。

 

 

ちなみに、デンドロビウムと胡蝶蘭は着生蘭ですが

本来、自生している環境が全く異なります。

 

デンドロビウムは木のてっぺんなどに着生しており

日差しが好きなので、温かい時期は日を当てて

管理することがおすすめです。

 

一方、胡蝶蘭が生えている所は

ジャングルの滝のそばといった湿度が高く

日がわずかに入る程度の日陰です。

 

そのため、胡蝶蘭は直射日光には当てず

明るい日陰で育てましょう。

 

 

5.シンビジウムの芽かき~方法とは?

 

 

シンビジウムの「芽かき」とは

余分な新芽を取り除く作業です。

 

「せっかく生えてきた新芽を取ってしまうなんてもったいない」

と、感じる方もいるかもしれませんが

花を咲かせるためには大切なプロセスです。

 

 

そもそも、広い湿原が自生地のシンビジウムは

自分の陣地を広げるために芽をどんどん出す性質を持っています。

 

そのため、生えてきた芽が全て成長してしまうと

栄養が分散してしまい花が咲かないのに

株ばかりが大きくなってしまいます。

 

 

そこで、最初に生えてきた新芽を残して

後から生えてきた芽を取ってしまい

残した新芽の成長を促すことで花を付きやすくするのです。

 

 

シンビジウムの芽かきに適しているのは

6月~7月ぐらい。

 

 

肥料をあげて株が元気になると

新芽が次々と出てきますので

この時期が芽かきのベストタイミングです。

 

 

花芽をつけるためにはとにかく葉を育てることが重要なので

最初に生えてきた新芽の反対側に生えてきた新芽は

折ってしまいます。

 

 

大型のシンビジウムの場合なら

バルブひとつに対して新芽ひとつ

小型で花付きの良い種類のシンビジウムは

バルブひとつに対して新芽をふたつ残すのがおすすめです。

 

 

ただし、シンビジウムは

すべての新芽を同じ速度で成長させようとする

おもしろい性質があるので要注意!

 

時間がたつと最初の新芽と

後から生えてきた新芽が同じ大きさになっていて

どちらを芽かきするのか分からなくなってしまいます。

 

ですので、余分な新芽が生えてきたら

早め早めに芽かきを行いましょう。

 

 

シンビジウムは春から新しい葉が8枚以上増えていれば

花芽分化しますが、葉がさらに充実して12枚以上になると

花が10輪咲いたり、花芽が2本になったりと

たくさんの花を咲かせることが可能です。

 

そのため、3年経つと葉の枚数がかなり増えてくるため

毎年花を咲かせられる株の大きさを維持できます。

 

 

たまに、古い葉っぱを切ってしまう人がいますが

ランの葉は2年前に生えてきた葉も花芽に影響しますので

古い葉を切ってしまうと花芽が付かなくなってしまうので

注意してくださいね。

 

芽かきをきちんと行えば

ほかの芽に栄養が分散しなくなり

葉が早く増えて多くの花を咲かせられるようになります。

 

花を楽しみにして、しっかり芽かきをおこないましょう。

 

6.有機質肥料としての洋らんの肥料の虫対策について

有機肥料の不快害虫として、よくコバエなどが挙げられますが

その対策についてまとめてみました。

こちらで確認してくださいね♪

 

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