庭木へ与える肥料の量や回数って?

樹齢80年以上の五葉松をお庭でお育てのお客様より
肥料の与え方についてお問い合わせ頂きました。
お客様は、年間5回、2月、3月、4月、6月、10月に肥料を与えているとのことでした。
もともと、肥料は水やりや雨などの水で栄養分がしみだして効いていきます。
そのため、6月の梅雨時は雨が多く気温も高くなるので分解も進み、
肥料の栄養分の溶け出す量が多くなります。
たくさん肥料を与えてしまうと肥料過多となって根を傷めてしまい、
最悪の状態では枯れてしまうことも。
肥料過多を防ぐためにも、6月の施肥は
通常の半分程度の量程度を与えるようにしましょう。
なお、盆栽などの鉢植えの場合は、薄めの液肥で調整するのが効果的。
液肥は持続力がない分、肥料濃度が濃くなりません。
夏の間は1週間に一回程度与えることで、夏の栄養補給となります。
また、肥料は徐々に溶けて、1週間から10日で効き始め、
3週間目位で一番多くの肥料成分(7割ほど)が溶け出します。
1ヶ月ほど経った頃に残りの3割がじわじわと溶け出して、
土に栄養となって貯金されていき、庭木は土の中に留まったものをゆっくり吸収します。
五葉松の綺麗な緑の葉を育てる栄養は、肥料をまいてから3週間目くらいにピークを迎え、
この後は徐々に葉緑素が分解され、濃い緑色が薄くなります。
もし、葉が黄色くなったら栄養不足のサイン。
すぐに肥料をあげましょう。
さらに栄養が不足していくと葉が枯れて落葉してしまいますので、
前の肥料を与えて1か月経ったら肥料を追加します。
肥料を与える量は、1mを超えるような五葉松の木の場合で
坪肥の形で1か所50gくらいを4か所に分けて与えましょう。
常に同じ場所に与えるのではなく、毎回円を描くように、
穴を掘る位置をずらして与えれば、肥料過多を防ぎながら
全体に栄養を与えることができますよ。
次回は、五葉松などの庭木の肥料の選び方と夏越えのポイントをお伝えします。