庭木の肥料の選び方と、上手な夏越しの方法について

樹齢80年以上の五葉松をお庭でお育てのお客様より肥料の与え方について
お問い合わせをいただきました。
前回肥料の与え方のお話に続き、今回は、緑鮮やかな庭木を育てるための
肥料の選び方と、夏越えについてお話したいと思います。
五葉松などの庭木の肥料を選ぶ際に気を付けたいのは
肥料の種類によって葉の色が暗くなることがあるということです。
実は、カリ分の高い化成肥料は葉が暗い緑色になりがち。
これは、化成肥料はリン酸とカリが先に溶けて
窒素がその後に効いてくるためです。
一度暗い緑になると、元の鮮やかな緑色にはなかなか戻りません。
美しい緑色を保つなら、カリがゆっくりと溶け出す
東商の「醗酵油かす」などの有機肥料がおすすめです。
最近の夏は、猛暑で大変ですね。
庭木にとっても暑さは疲労の原因です。
特に夏の暑い時期に細い根が地表近くにあると
五葉松などの庭木が半分枯れてしまうというようなことも。
夏越しのおすすめの対策は
幹が埋まっているところに石を積んであげること。
石は地表の温度を上げず、水蒸気を逃がしません。
夏の間、土中の水気を維持して、熱や乾燥から根を守ってくれます。
また、根が張っている上の土を踏み固めてしまうと
酸素も水分も行き届かず枯れてしまうので
人が通る場所に飛び石を配置するなどの配慮も必要です。
また、苔は乾燥の管理人。
苔が生えているということは
下から水蒸気が上がってきている証拠。苔が枯れたら水分不足の合図です。
さらに、庭の土の上に落ちた枯葉などを綺麗に掃除してしまったりすると
根が乾燥しやすくなり、土の表面にある根が枯れてしまう事も。
一度集めた枯葉は根の張っているところに戻すと栄養分になりますよ。
根は壁沿い伸びていくので、壁の周りに蒔くのもおすすめです。