ジャガイモを上手に育てるためのポイント
おうちに常備してある野菜として人気のジャガイモ。
家庭菜園で育てて楽しみたい方も多いのではないでしょうか。
今回は、ジャガイモを上手に育てるためのポイントをご紹介します。
INDEX
1.【土作り】
土作りは植え付けの1か月前から2週間前までに行ないます。
土に肥料、石灰、たい肥などを混ぜて耕し、ふかふかな土を作ります。
この時石灰は、天然石灰を使用しましょう。
苦土石灰など化学的な石灰はアルカリ性が強く、
ジャガイモ栽培に使用し続けると『そうか病』が出やすくなります。
2.【ウネ(畝)立て】
ジャガイモは、水はけが良い土壌でよく育ちますので
水はけが悪い場所ではウネを高く立てましょう。
ウネの高さは、通常なら10~15cm
水はけの悪い場所では20~25cmほどです。
ウネ間に水が溜まるような場合も
水の流れ道になるように溝を掘りましょう。
※雨が降った時に、雨水の流れを一度確認しておくと良いです。
3.【種イモ準備】
新しい健康な種イモを用意しましょう。
60g以上の大きな種イモは半分に切って使用すると
植え付ける数を増やすことができます。
種イモを切る場合は、芽を切らないように
また、芽が3~4個つくように半分に切りましょう。
半分に切った種イモは、切り口の腐敗防止のために
『じゃがいも切り口保護材』をつけましょう。
4.【種イモの植え付け】
種イモは7~8cmの深さで植え付けます。
『逆さ植え』と言って、切り口を上にして植え付ける方法もあります。
逆さ植えにすると、芽が下側になり地上に出て来るまで
負荷がかかるため、芽が出るまでに時間が掛かりますが、
太くて強い芽が出やすくなります。
*ある程度種イモに日を当てて芽が出てから植える方法もあるようです。
ジャガイモの芽は傷つきやすいので慎重に植え付けましょう。
5.【マルチング】
種イモを植え付けたらマルチングをすると、
乾燥防止や保湿力アップ、土の温度が上がり
春先の成育が良くなるなどの効果があります。
マルチングをする場合は、芽が出て来たらカッターなどで
ビニールを少し切り、芽を上に出してあげます。
(芽が出るとその部分のビニールがポコッと盛り上がるので
マルチングをしていてもわかります。)
また、黒いビニールでマルチングをすると
【土寄せ】の作業を省くことができます。
※詳しい説明は、【土寄せ】の項目をご確認ください。
6.【芽かき】
芽が10cmくらいに伸びたら、勢いの良い芽を1~2本残し
他の芽は抜き取ります。
こうする事で、残した芽に栄養を集中させる事ができ
立派なジャガイモを育てる事ができます。
7.【追肥】
芽かきを行なったら、肥料を与えましょう。
肥料を与える事で良く肥えた美味しいジャガイモが育ち
収穫量も増えます。
マルチングをしている場合は、穴から肥料を入れます。
穴から肥料を入れる場合、株の根元からなるべく離れた場所に
与えた方が良いので、ビニールを少し持ち上げて穴の中から
ビニールマルチの下の株の根元より少しでも離れた場所に
与えましょう。
8.【土寄せ】
成育・肥えてゆくイモが土から出ないように
予め株元に土を寄せましょう。
ジャガイモのイモの部分は、日に当たり、表面が緑色を帯びると
「ソラニン」という有害物質を作ります。
そのため、緑色になったジャガイモは食べられません。
せっかく育てた大きなジャガイモが緑色のイモにならないように
忘れずに土寄せをしましょう。
※小さな未熟なイモにもソラニンができやすいので
「カワイイから」と言って緑色に変化した小さな芋を収穫して
食べないようにしてください。
黒いビニールでマルチングをしている場合は
ジャガイモが土から出ても日に当たらないため
土寄せはしなくても大丈夫です。
土寄せは、主に2回行ないます。
1回目:追肥を行なった後に5cmほど土を寄せます。
2回目:花が見える頃に10cmほど土を寄せます。
※その後も畝が崩れてジャガイモが土から出そうになっていたら
土を寄せてあげましょう。
ポイントをおさえて、ぜひジャガイモ栽培に挑戦してみてくださいね。
9.じゃがいもの栽培に使うと良い肥料・石灰について
〇土作りにおすすめの天然石灰『天然100%野菜の石灰』
天然石灰だけでなく、天然マグネシウム、土の有効菌、ゼオライト
粘土鉱物が配合された商品です。
酸度調整だけでなく、欠乏症予防のサポートや根傷み軽減などの
効果があります。
土の有効菌には、微生物の不均衡によって起こる
連作障害を軽減する効果がありますので、
連作障害が気になる方におすすめです。
<使用量>
土1㎡あたり300g/1坪あたり約1kg
〇種イモの切り口保護におすすめ『じゃがいも切り口保護材』
東商の切り口保護材は、切り口の水分を素早く乾かす酸性白土
土中の水を浄化し種イモの腐敗を抑えるゼオライト
土壌の微生物相を豊かにし連作障害を軽減する土壌有効菌を
配合しています。
微酸性資材なので、土をアルカリ性にしません。
そのため、アルカリ性土壌で発生しやすい病気になりにくいです。
<使い方>
種イモを切る場合:切り口に付けて乾いたら植え付けられます。
種イモを切らない場合:植え付ける場所の周辺の土にまぶします
(種イモ1個あたり:1~2g)
〇味にこだわる方におすすめ肥料『じゃがいも肥料』
ホクホクの美味しいジャガイモが育つ、各種アミノ酸が豊富な肥料です。
ジャガイモの株の成育には、葉緑素を作るために
多くのカルシウムを必要とします。
本品には、カルシウムを配合しているため
ジャガイモが元気で健康に育ちます。
パラパラまきやすい粒状タイプです。
<使用量>
土作りの時(元肥):1㎡あたり300g
追肥:1株あたり25g
〇土にも良いからゴロゴロ採れる『じゃがいも・いも類の肥料』
有機質原料を配合しているので、イモだけでなく土にも良い肥料です。
有機の栄養が土壌有効微生物を活性化し、土を良くするため
イモの成育が良くなり収穫量が増えます。
土に混ぜ込みやすい粉末タイプです。
<使用量>
土作りの時(元肥):1㎡あたり300g
追肥:1㎡あたり100g
〇有機栽培愛好家におすすめ肥料『有機100%野菜の肥料』
有機質原料を100%使用しているので
安心で美味しい野菜作りにおすすめです。
アミノ酸が豊富な魚粉を配合しているので、うま味を高めます。
さまざまな野菜を育てる方にもおすすめです。
<使用量>
土作りの時(元肥)
1㎡あたり100~200g
1坪あたり300~600g
追肥
1㎡あたり50~100g
1坪あたり150~300g