猛暑対策は大丈夫?

昨年の夏は酷暑が続き、いつもなら元気に育ってくれるはずの花や野菜や樹木も枯れてしまうほどでした。
さらに、温暖化の影響もあって、今年も暑さの厳しい夏が続きそうです。
暑さに負けない植物を育られるようにするには、事前の準備が大切。
そこで、夏の暑さを乗り切るためにやっておきたい対策をお話しましょう。
INDEX
1.枯れてしまう理由を知ろう!

人はもちろん、植物も暑さは苦手。
人はエアコンなどで暑さを調節ができますが、植物は日陰に逃げることはできませんよね。
でも、不思議なことに管理の行き届いたゴルフ場の芝は、日陰もなく日差しが降り注いでいるのに暑さに負けることなく美しい状態を保っています。
夏でも芝生が美しく元気な状態でいるのは何故なのでしょうか?
実は、根の張り方が違うのです!
芝に限らず暑さに負けない植物は、根が地中深くまでまっすぐ伸びているのが特徴です。
地面から深く伸びた根が、強烈な日差しで蒸発した水分を補うために深層の水を吸い上げたり、熱くなった水分を地中深くまで循環させて冷却したりする機能があるんですね。
しかし、地表近くに浅く根が広がっていると、暑さにより土が乾燥すると水分を吸い上げることができません。
さらに、植物の体内に循環している水分を冷やすことができず、熱を帯びた状態が続いてしまいます。
そして、水分不足になって徐々に枯れ始めてしまうのです。
しっかりと地中深くまで根が張っていれば、植物の体内で水をぐるぐるとまわして循環することができるようになるのではないでしょうか。
これは野菜に限らず、庭木などの樹木が大きくなってきてから急に枯れてしまったケースも同様。
樹木の根が地中深く伸びておらず、浅い場所に根を広げていることが原因と考えられます。
また、根が浅いと強風に耐えられず、倒れてしまう危険性もあります。
では、地中にしっかりと根を張らせるためにはどうしたらよいのでしょうか。
2.地中にまっすぐ根を張らすには?①深層施肥をしよう!

深層施肥とは深い位置に施肥することにより、深部の根の発達を促すこと。
樹木の場合は、枝先のあたりに深さ30cmの穴を掘り、肥料を入れます。
すると、根が栄養を求めて地中深くまっすぐ伸びてくれます。
根は30度を超すと水分を吸い上げることができませんが、地下の温度や地下水の温度は常に15度程度に保たれてるので、暑さを防ぐことができるようになります。
また、冬になって地表が凍っていても、根が深く伸びていることで地温のおかげで寒さから根を守ることができますよ。
3.地中にまっすぐ根を張らすには?②庭木の場合は地層を確認しよう!

家の庭に樹木を植える場合は、地層の確認が必要です。
宅地の場合は、しっかりとした沈まない土台を作るために土を固めていますので、根が深くまで伸びないケースが見受けられます。
また、水はけの悪い地層があると、梅雨時など水が抜けず、酸欠を起こして枯れしまうことも。
大きな木は元気なのに、さつきやバラなどが枯れてしまうといったときには水はけの悪い層が原因の場合がありますので、植える前に確認して、必要に応じて土の入れ替えをましょう。
4.地中にまっすぐ根を張らすには?③水はけが悪い場合は高畝を作ろう!

雨が降った後に水が貯まるような場所は、水はけが悪い証拠。
その場合は高畝を作って水はけを良くしてあげましょう。
高さ15cm程度の畝を作り、土と有機質の堆肥や、ピートモス等を入れて水はけをよくして土の三層(固形・空気・水)を作ります。
水はけがよくなると空気の通りも良くなり、酸欠を起こさずにまっすぐ伸びやすくなります。
根が深く張れば、生命を維持するための水分や栄養をしっかりと吸い上げることができます。
そのためにも、しっかりと根を張れる環境を作ってあげてくださいね♪